採用広報の手法10選!自社に最適な選び方と最新トレンドを解説

採用広報の手法として最適な選択は、基盤となる採用サイトを整えた上で、社内の人材特性や運用工数に合わせてSNSや音声などから1つに絞り込むことです。ターゲットの行動動線に合わせることも欠かせません。

この記事では、数多くの企業を支援してきた株式会社スカイベイビーズの監修のもと、定番から最新トレンドまで全10手法の選び方を詳しく解説します。

この記事の監修者
Masato Yasui

株式会社スカイベイビーズ 代表取締役/クリエイティブディレクター
クリエイティブや編集の力でさまざまな課題解決と組織のコミュニケーションを支援。「自然体で生きられる世の中をつくる」をミッションに、生き方や住まい、働き方の多様性を探求している。スカイベイビーズでは、コーポレートサイト、採用サイト、オウンドメディアなどジャンルを問わず様々なWebサイトの制作・運用の支援まで幅広く手掛ける。

採用広報の重要性と基本の手法5選

採用広報を成功させるためには、まず基盤となる基本的な手法を理解することが重要です。これらは多くの企業が導入しており、求職者が必ずチェックする信頼性の高い情報源となります。

まずは自社の認知度を高め、確実な母集団形成につなげるための代表的な5つの手法を確認しましょう。

ターゲット主な目的おすすめの手法
新卒・若手層認知拡大・親近感Instagram、TikTok、イベント
中途・専門職カルチャーマッチ・スキル訴求LinkedIn、note、Podcast
志望度が高い層最終的な動機付け・不安解消詳細な採用サイト、社員インタビュー記事

採用サイト・特設ページ

採用広報において最も優先して整備すべきなのは自社の採用サイトや特設ページです。なぜなら、SNSやブログなどあらゆる媒体を経由した求職者が、最終的に信頼できる公式情報を求めて行き着く総本山となるからです。

実際に、理念や募集要項、福利厚生が網羅されたサイトがあることで、求職者の志望度は格段に高まります。すべての採用活動の受け皿となるため、最優先で構築しましょう。

採用ブログ

求職者に企業の社風やリアルな働く環境を伝えるためには、noteやWantedlyなどの採用ブログが有効です。テキストと写真を組み合わせることで、求人票だけでは見えてこない社員のストーリーやプロジェクトの舞台裏を深く届けることができます。

例えば、活躍している社員のインタビュー記事を定期的に発信することで、入社後のイメージを持たせやすくなります。企業の魅力をストックしていく媒体として最適です。

SNS

認知度を拡大し、転職の潜在層へアプローチするには、XやLinkedInなどの王道SNSの活用が欠かせません。人事や経営者が個人の言葉でリアルタイムに発信することで、企業に対する親近感やカルチャーを自然に醸成できるからです。

日常のちょっとしたオフィスの様子や経営の想いを投稿し続けることで、将来的な応募につながるファンを増やすことができます。手軽に始められ、拡散力が高い点が大きなメリットです。

イベント・ミートアップ

求職者との心理的距離を一気に縮めるためには、ミートアップやカジュアル面談などのイベント開催が効果的です。選考の要素を排除した直接対話の场を設けることで、企業のリアルな雰囲気や社員の人柄を体感してもらえるからです。

例えば、お互いにリラックスした状態で会社紹介や質問回答を行うことで、求職者の不安を解消できます。相互理解を深め、マッチング率を高めるために強力な手法です。

外部メディア・PR

企業の社会的信頼性を高め、業界内での知名度を上げるためには、プレスリリースや外部メディアの活用が適しています。第三者の目線が入ることで、自社発信の情報よりも客観性と信頼性が大幅に向上するからです。

新制度の導入や事業の急成長などのニュースを外部に露出させることで、優秀なキャリア層への強いアピールになります。自社メディアだけでは届かない層へアプローチする際に有効です。

近年注目を集める採用広報の最新トレンド手法5選

近年の採用広報では、求職者のタイパ重視の傾向や情報のリアルさを求める声に応える新しい手法が登場しています。従来の定番手法に加えて、これら最新のトレンドを仕組み化することで、他社との差別化が可能です。

現代の求職者の心に刺さる、独自の魅力を伝えるための5つの最新手法を解説します。

縦型ショート動画

短時間で職場のリアルな空気感を伝えるには、TikTokやInstagramリールなどの縦型ショート動画が最適です。現代の求職者、特に若手層はタイパを重視するため、15秒から30秒の短い動画で直感的に情報を得る傾向があるからです。

オフィスツアーや社長への突撃インタビューなど、飾らない日常を動画にすることで親近感を与えられます。視覚と聴覚で一瞬にして魅力を刷り込める強力な手法です。

従業員インフルエンサー

優秀な潜在層へ信頼性の高い情報を届けるには、現場社員をインフルエンサーとして組織的に育成する手法が注目されています。求職者は公式アカウントの言葉よりも、実際に働く現場の個人の言葉を信頼するからです。

会社がガイドラインを整えた上で、エンジニアなどがXや技術ブログで発信するのをサポートします。これにより、業界内のコミュニティへ企業のカルチャーが直接伝わります。

音声メディア

志望度の高いコアなファンを育成するためには、Spotifyなどを活用したPodcastなどの音声配信が効果的です。テキストや動画を見る時間がないビジネスパーソンでも、通勤時などのながら聴きで情報を吸収してもらえるからです。

役員やマネージャーが事業の裏話やカルチャーについてざっくばらんに語ることで、人柄がダイレクトに伝わります。選考通過率や内定承諾率を高める効果が期待できます。

アルムナイネットワーク

企業の社会的信頼性を高めつつ即戦力を獲得するには、退職者の集まりであるアルムナイネットワークの構築が有効です。退職後も良好な関係を保み、その交流や出戻り社員のストーリーを公開することで、良い会社であることの証明になるからです。

専用のコミュニティを運営し、つながりを維持することで、将来的な再入社や優秀な人材の紹介につながります。中長期的な採用資産となる先進的な手法です。

等身大のEVPストーリー

入社後のミスマッチを劇的に減らすためには、自社の課題まで包み隠さず開示する等身大のEVPストーリーの発信が重要です。完璧に取り繕った情報よりも、現在直面している泥臭い課題や向いていない人の特徴を明記するほうが信頼されるからです。

課題解決にワクワクする熱量の高い人材だけを引き寄せることができます。応募の質を高め、早期離職を防ぐために極めて強力なアプローチです。

自社にマッチする採用広報手法の選び方

自社に最適な採用広報手法を選ぶためには、現状のリソースとターゲットを客観的に分析することが不可欠です。トレンドに流されず自社の強みを活かせる手法を選ぶことで、最小限の投資で最大限の効果を得られます。

まずは以下の全10手法を網羅した表を参考に、自社の状況と照らし合わせてみましょう。

分類手法主なターゲット向いている社風・社内の人材運用の工数初心者おすすめ度
基盤採用サイト・特設ページ全員(志望度高)すべての企業(会社の顔としてマスト)低(初期構築後は低)最高(最優先で整備)
定番採用ブログ中途・新卒・カルチャー重視層文章を書くのが苦にならない、人事や現場社員中(週1〜2本の執筆)高(始めやすく蓄積される)
定番王道SNS中途・キャリア組・専門職マメな性格、ビジネスのトレンドが好きな人中(毎日コツコツ発信)高(手軽だが継続が必要)
定番イベント・ミートアップ潜在層〜顕在層お祭り好き、人と話すのが好きな社員が多い最高(企画・集客の負担大)低(他部署の協力が必須)
定番外部メディア・PR社会全体・信頼性重視層社会微的インパクトのある事業、制度がある低(ネタがある時だけ)中(書き方のコツが必要)
最新縦型ショート動画新卒・20代若手明るい社風、ノリが良い、顔出しOKの若手最高(企画・編集のスキル)低(流行のキャッチが必要)
最新従業員インフルエンサー専門職・同業他社すでに個人SNSを楽しんでいる社員がいる中(会社のサポート力)中(該当社員がいれば◎)
最新音声メディア中途・コアなファン層喋るのが好き、テキスト化が苦手な経営陣低(録音して流すだけ)高(実はタイパが良い)
最新アルムナイネットワーク即戦力中途・出戻り退職者と今も良好な関係を保てている高(コミュニティ維持)最低(中〜上級者向け)
最新等身大のEVPストーリーマッチング重視の全層誠実な社風、採用のミスマッチを減らしたい低(見せ方の工夫だけ)最高(今すぐ見直せる)

社内の人材を基準にする選び方

採用広報を継続させるためには、社内のメンバーの得意分野やキャラクターに合わせて手法を選ぶことが最も確実な方法です。発信する社員が無理なく自然体で協力できる仕組みを作ることが、コンテンツの質と継続性を担保する最大の要因だからです。

自社の人材特性に応じて、最適なアプローチを確認していきましょう。

話が得意な社員が多い場合の手法

社内に話が上手な人や熱い想いを語りたい経営陣がいる場合は、音声メディアや等身大のEVPストーリー開示を選ぶべきです。なぜなら、テキストに書き起こす手間がなく、録音するだけで熱量や人柄をダイレクトに求職者へ届けられるからです。

例えば、代表や現場マネージャーの対談をポッドキャストとして配信することで、編集の手間を抑えつつ魅力的なコンテンツが作れます。話す力をそのまま採用資産に変えることができる効果的な選択です。

文章が得意な社員が多い場合の手法

論理的な思考を持ち、文章を書くことが苦にならない社員が多い場合は、採用ブログや王道SNSでの発信が適しています。テキストベースのメディアは、企業のカルチャーや業務の深い魅力をじっくりと論理的に伝えることに向いているからです。

例えば、エンジニアが技術的な工夫をnoteに執筆したり、人事がXで日々の気づきを発信したりすることで、精度の高い情報が蓄積されます。書くスキルを活かすことで、志望度の高い求職者を惹きつけることができます。

若手やノリが良い社員が多い場合の手法

若手社員が多く、社内の雰囲気が明るく賑やかな場合は、縦型ショート動画の活用が大きな強みになります。映像を通じた直感的なコミュニケーションは、オフィスのリアルな活気や心理的安全性を一瞬で伝えることができるからです。

例えば、入社1年目の日常を追った動画やデスクツアーなどをスマートフォンで撮影して投稿するだけで、親近感を持たせられます。メンバーのノリの良さを活かすことで、他社には真似できないリアルな魅力を発信できます。

ターゲット層を基準にする選び方

採用広報の効果を最大化するためには、狙いたい求職者が日常的に利用しているメディアを選んで発信する必要があります。どれだけ質の高いコンテンツを作成しても、ターゲットが見ていないプラットフォームでは応募につながらないからです。

新卒と中途のそれぞれの層に対して、どこにリソースを集中すべきかを明確にしましょう。

新卒や若手層を狙う場合の手法

新卒や20代前半の若手層をターゲットにする場合は、縦型ショート動画や各種イベントを中心に据えるべきです。現在の若手層はテキストよりも動画によるタイムパフォーマンスを重視し、企業の雰囲気を直感的に判断して就職活動を進めるからです。

例えば、オフィスの日常を伝える短い動画をSNSに投稿し、興味を持った人をカジュアルなミートアップに誘導する動線が有効です。若手の行動動線に合わせることで、効率的に認知を拡大できます。

中途や専門職層を狙う場合の手法

経験豊富な中途採用やエンジニアなどの専門職を狙う場合は、王道SNSや音声メディアの活用が最も効果を発揮します。キャリア層は通勤時間や業務の合間に、ビジネス情報が集まるXやLinkedInをチェックしたり、ポッドキャストをながら聴きしたりする傾向が強いからです。

例えば、専門的な技術課題や事業の裏話を音声で深く語ることで、スキルの高い潜在層の興味を引くことができます。信頼性の高いビジネスプラットフォームを選ぶことが重要です。

運用の工数を基準にする選び方

初めての広報担当者が手法を選ぶ際は、自社が割ける運用工数と予算をあらかじめシビアに見極める必要があります。採用広報は単発の企画ではなく継続的な取り組みであり、担当者のキャパシティを超えた手法は早期の挫折を招くからです。

代表的なメディアにおける制作負担を理解し、無理なく運用できる体制を整えましょう。

動画制作に必要な工数

縦型ショート動画の運用は、全手法の中で最も多くの企画力と編集工数が必要になります。数十秒の短い動画であっても、テンポの良いカット割りや字幕入れ、BGMの選定など、専門的な編集スキルと相応の時間がかかるからです。

外注する予算がない場合や、担当者に動画編集の経験がない場合は、日常業務を逼迫させる大きな要因になります。導入する際は、専用の時間を確保できるか慎重に判断すべきです。

音声配信に必要な工数

音声メディアの運用は、動画制作と比較して圧倒的に少ない工数で配信を続けることができます。スマートフォンが1台あれば特別な機材がなくてもクリアに録音でき、動画のような視覚的な編集や細かな字幕入れが不要だからです。

例えば、テーマを決めて社員同士で20分ほど喋ったデータをそのままプラットフォームにアップロードするだけで形になります。忙しい業務の合間でもタイパ良く続けられる、初心者向けの手法です。

文章作成に必要な工数

採用ブログやSNSによるテキスト発信は、初期投資が不要で手軽に始められる反面、一定の執筆時間が定期的に発生します。求職者の心に刺さる質の高い記事を書くためには、構成の作成からインタビューの調整、推敲まで数時間を要することが多いからです。

ただし、文章は一度作成すれば検索エンジン経由で読まれ続ける資産になるという大きなメリットがあります。週に1本など、あらかじめ現実的な更新頻度を決めて運用することが成功のコツです。

初めての担当者が採用広報の手法を実践する3ステップ

初めて採用広報を担当される方は、すべての手法を同時に始めようとせず、確実なステップを踏んで運用を開始するべきです。なぜなら、リソースが分散するとすべての媒体が中途半端になり、結果として求職者からの信頼を失うリスクがあるからです。

まずは土台を固め、段階的に情報発信の輪を広げていくための3つの手順を解説します。

基盤となる採用サイトを固める

最初のステップとして、すべての情報の受け皿となる自社の採用サイトや特設ページの整備から着手します。SNSやブログでどれだけ魅力的な発信を行っても、求職者が最終的に確認する公式ページの情報が古いと、不信感を与えて離脱してしまうからです。

現在の事業内容や正確な募集要項、福利厚生のデータを最新の状態にアップデートしましょう。守りの基盤を完璧に整えることが、すべての採用広報の出発点となります。

自社に合う手法を1つ選ぶ

次のステップとして、先ほどの選定基準を参考に、自社のカルチャーや人材に最もマッチする発信手法を1つだけ選びます。最初から複数のメディアに手を出すと通常業務が圧迫され、継続できなくなる可能性が非常に高くなるからです。

例えば、文章が得意ならnote、経営陣が喋るのが好きならポッドキャストなど、最もハードルの低いものに絞り込みます。まずは1つの媒体で定期的な更新習慣を作ることに集中しましょう。

ターゲットに届くか確認する

最後のステップとして、選択した手法が狙いたい求職者の手元にきちんと届くルートになっているかを客観的に検証します。自社が運用しやすいメディアであっても、求職者がそのメディアを全く見ていなければ採用には結びつかないからです。

例えば、エンジニアを採用したいのに若手向けの動画アプリだけで発信していないか、投稿の時間帯が適切かを振り返ります。ターゲットの行動特性と照らし合わせ、必要に応じて軌道修正を行いましょう。

採用広報の手法に関するまとめ

Q:自社に合う採用広報の手法はどう選べば良いですか?

A:ターゲット層の行動特性だけでなく、社内メンバーの得意分野や運用工数を基準に選ぶことが成功の鍵です。

Q:初心者におすすめの手法はどれですか?

A:基盤となる採用サイトの整備と、自社の課題まで誠実に開示する等身大のEVPストーリーの発信が最適です。

自社に最適な発信媒体がわからず、採用活動が空回りしているとお悩みではありませんか。企業の数だけ届けるべき魅力は異なるため、他社の真似ではない貴社だけの戦略が必要です。

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