企業ブランディングの費用相場を徹底解説|主要50社の傾向と失敗しない会社選びのコツ

ブランディングには、家電や不動産のような「定価」が存在しません。依頼先の規模や、どの範囲までプロに伴走してもらうかによって、費用構造が全く異なるからです。

そこで本記事では、国内・外資の主要ブランディング支援会社50社の傾向を徹底分析。ブランディングの「ジャンル別」「支援範囲別」の平均費用相場をレポート形式でまとめました。

さらに、プロの視点から「失敗しないコンサル会社の選び方」や、「精度が高い見積もりをもらうために準備すべき情報」まで網羅。この記事を読めば、貴社にとって最適なパートナーを適正価格で見極めるための判断基準がすべて手に入ります。

この記事の監修者
Masato Yasui

株式会社スカイベイビーズ 代表取締役/クリエイティブディレクター
クリエイティブや編集の力でさまざまな課題解決と組織のコミュニケーションを支援。「自然体で生きられる世の中をつくる」をミッションに、生き方や住まい、働き方の多様性を探求している。スカイベイビーズでは、コーポレートサイト、採用サイト、オウンドメディアなどジャンルを問わず様々なWebサイトの制作・運用の支援まで幅広く手掛ける。

タイプ別・企業ブランディングの費用相場

企業ブランディングサービスを取り扱っている企業を分類すると大きく4つのタイプに分かれ、それぞれ費用構造と得意領域は下記表のとおりです。

企業タイプ代表的な企業(例)費用の特徴
A. グローバル・大手コンサル系インターブランド、ランドー、グラムコ極めて高額。世界基準のブランド価値評価や大規模な市場調査が含まれる。
B. 大手広告代理店系電通、博報堂、ADK高額。プロモーション(TVCM等)を含めた大規模な「露出」に強い。
C. 戦略・クリエイティブブティックリスキーブランド、バニスター、SAMURAI(佐藤可士和)、good design company(水野学)、エイトブランディングデザイン中〜高額。代表(トップクリエイター)の指名料が含まれることが多い。
D. デジタル・中堅制作会社グッドパッチ、セブンデックス、揚羽、パラドックス中価格帯。Web、採用、組織文化など特定のタッチポイントに強い。

【ジャンル別】企業ブランディングの平均費用相場

次に、企業ブランディングの4つのジャンルごとに平均費用を解説します。

ジャンル平均費用(レンジ)主な内容
コーポレートブランディング500万〜5,000万円企業理念(MVV)の再定義、CI(ロゴ)刷新、浸透施策。
プロダクトブランディング300万〜2,000万円新商品/サービスのコンセプト立案、ネーミング、パッケージ、LP。
採用ブランディング200万〜1,000万円採用ターゲット定義、採用サイト、動画、パンフレット。
インナーブランディング150万〜800万円社員向けワークショップ、ブランドブック制作、行動指針策定。

企業ブランディングの「支援範囲」でも費用が異なる

ここまでは企業タイプやブランディングのジャンル別に費用感をご紹介してきましたが、どの範囲までブランディング支援を行うかによっても費用は大きく異なります。

ここでは範囲ごとにどのように費用が変わっていくのかについてもう少し詳しく解説します。

支援範囲別の価格構成(平均)

現状分析や市場調査を行い、「自社独自の強み」や「提供価値」を言語化するフェーズです。成果物としてブランド定義書やタグラインなどが納品されます。

デザイン実制作は含まず、ブランドの根幹となるコンセプト固めに特化するため、費用は200万〜800万円程度が目安となります。

デザイン開発のみ(VI/ロゴ中心)

決定した戦略に基づき、ロゴやブランドカラーなどの視覚要素を開発するフェーズです。具体的には名刺、封筒、使用ガイドラインの策定までが含まれます。

既に戦略が定まっている企業が、アウトプットの質を高めるためにデザイン制作のみを依頼するケースで、費用は100万〜500万円程度です。

フルパッケージ(戦略+クリエイティブ+浸透)

戦略策定からロゴ等の制作、さらにWebサイトや動画、社員向けワークショップなどの社内浸透まで一気通貫で支援する形式です。

全てのプロセスでブランドの一貫性を担保できるため効果が出やすい反面、関わる人数も多く期間も長期に渡るため、費用は800万〜3,000万円と高額になる傾向があります。

企業ブランディングの費用を左右する3つの要因

ブランディングの費用は、主に関わる「人の数」、作る「物の量」、守る「権利の範囲」によって大きく変動します。ここでは見積もりに直結する具体的な3つの変動要素を解説します。

ステークホルダーの数(調査範囲)

ブランド構築の基礎となる調査対象の人数や範囲が費用に直結します。例えば、数人の役員インタビューのみで済ませる場合と、全社員へのアンケート実施や顧客・取引先へのヒアリングまで広く行う場合では、工数が大きく異なるため金額が変わります。

対象者が増えるほど、分析や調整にかかるコストが増加する仕組みです。

制作物のボリューム

アウトプットの量と種類も重要な変動要素です 。

例えば「ロゴと名刺のみ」といった最小限の制作で済む場合に比べ、Webサイト、店舗の看板、営業車両のラッピング、パンフレットなど、顧客との接点すべてを刷新する場合は、それぞれのデザイン費や実制作費が積み重なり、総額が高くなります。

商標調査・知財管理

決定したネーミングやロゴを独占的に使用するための権利関係の費用です。

国内のみの商標登録であれば費用は抑えられますが、グローバル展開を見据えて海外各国での調査や登録を行う場合、国ごとに現地の調査費用や弁理士費用が加算されるため、大幅なコスト増となります。

企業ブランディングコンサルの見積もりを依頼する際に必要な情報

見積もりの精度を高めるには、RFP(提案依頼書)の準備が重要です。ここでは、金額のブレをなくすために最低限伝えておくべき「基本情報」「支援範囲」「体制」「予算」の4項目を解説します。

基本情報

プロジェクトの背景や自社の規模感を伝えます。「なぜ今やるのか(例:周年記念、採用難、M&A)」といった目的や、従業員数・拠点数を共有することで、インタビュー対象やワークショップの参加人数が算出可能になります。

また、「誰にどう思われたいか」というターゲット(取引先や求職者など)の定義も重要です。

支援範囲の希望

戦略(MVV策定や市場調査)から依頼するか、クリエイティブ制作(ロゴ、Webサイト、ブランドブック等)が中心か明確にします。作る物の種類や量に加え、商標調査の範囲(国内のみか、海外も含めるか)も伝えると、追加費用の発生を防げます。

運用・体制

「来年4月の周年記念に合わせて公開したい」といった具体的な納期(ローンチ時期)と、社内の検討体制を共有します。特に意思決定者が誰か(社長直下か、広報部主導か)によってプロジェクトの進行スピードや難易度が変わるため、見積もりに影響します。

予算感

「500万〜800万円」「1,500万円以内」など、具体的な予算レンジを提示します。目安を伝えることで、コンサル側はその予算内で最大限の効果が出せるプランを提案しやすくなります。逆に予算を伏せると、過剰な提案やミスマッチの原因になります。

企業ブランディングの費用を抑えるためのアドバイス

もし見積もりが予算を超えてしまった場合、以下の調整を検討してください。実施時期の分割、調査範囲の限定、制作物の優先順位付けを行うことで、総額や単年度の費用負担を調整可能です。

段階的実施(フェーズ分け)

全てを一度に行わず、年度や予算期を分けて実施する方法です。例えば「初年度は戦略策定とロゴ開発までを行い、Webサイト制作は翌年度の予算で行う」といったスケジュール調整により、単年度の負担を分散させることができます。

調査範囲の限定

調査にかかる工数を削減する方法です。「全社員へのアンケート」を「各部署の代表者のみへのヒアリング」に変更するなど、ブランド構築に必要なデータの質を保てる範囲で対象人数を絞り込み、分析や調整にかかるコストを圧縮します。

制作物の優先順位付け

制作物の内製化や外部委託の使い分けを検討します。例えば、名刺や封筒はデザインのガイドライン作成のみをコンサル会社に依頼し、実制作(印刷)は既存の安価な印刷会社へ自社発注することで、クリエイティブ費用を抑えることが可能です。

企業ブランディングを「成功への投資」にするために

企業ブランディングは、単にロゴを新しくしたり、綺麗なWebサイトを作ったりすることではありません。自社の「真の価値」を定義し、それを一貫したメッセージとして社会や社員に届ける「未来への投資」です。

費用の高さより自社の課題に合った会社選びが重要であり、外見のデザインだけでなく戦略や社内浸透に予算を割きつつ、長期的に価値観を共有できるパートナーを妥協せず選ぶことが不可欠です。

もし、どこに見積もり依頼しようか迷ったり、自社の場合の費用感をもっと詳しく知りたいと考えるなら、私たちスカイベイビーズにご相談ください。私たちは企業の「自然体」「ウェルビーイング」を大切にしたブランディングを支援しています。ぜひ事例をご覧いただき、費用感以外にも気になる点など何でもご相談ください。

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