「幸福学」研究の第一人者、前野隆司氏と共同研究したサーベイ『ソラミドWell-being』を通して、次世代の自由でフラットな組織を模索する


優秀な人材を獲得するために欠かせない採用マーケティングの手法について、株式会社スカイベイビーズがプロの視点から詳しく解説します。注目のポイントは下記の3点です。
自社に最適な施策を見つけ出し、採用成功への第一歩を今すぐ踏み出しましょう。

株式会社スカイベイビーズ 代表取締役/クリエイティブディレクター
クリエイティブや編集の力でさまざまな課題解決と組織のコミュニケーションを支援。「自然体で生きられる世の中をつくる」をミッションに、生き方や住まい、働き方の多様性を探求している。スカイベイビーズでは、コーポレートサイト、採用サイト、オウンドメディアなどジャンルを問わず様々なWebサイトの制作・運用の支援まで幅広く手掛ける。
従来の求人広告だけでは、優秀な人材の獲得が難しくなっています。その理由は、労働人口の減少と求職者の行動変化にあります。
現代の採用活動において、なぜマーケティング視点が必要なのかを解説します。
採用市場で勝ち残るには、自社を選んでもらうためのマーケティング視点が不可欠です。国内の生産年齢人口が減少する一方で、企業の求人数は高水準を維持しており、人材の獲得競争が激化しているためです。
これまでは求人票を出すだけで応募が集まっていた企業でも、他社との差別化を図らなければ求職者に存在すら気づいてもらえません。そのため、自社の魅力を戦略的に伝える採用マーケティングへの転換が急務となっています。
現代の採用活動では、求人票以外のリアルな情報発信が成功の鍵を握ります。スマートフォンの普及により、求職者は企業の公式サイトだけでなく、SNSや口コミサイトを自ら検索して比較検討するようになりました。
求人票に書かれた条件面だけでは、企業の本当のカルチャーや働きやすさを判断できません。求職者の日常的な情報収集の導線に合わせ、適切なコンテンツを届けるアプローチが求められています。
採用マーケティングの手法は、目的やアプローチ方法によって4つのカテゴリに分類できます。それぞれの特徴を理解することで、自社の課題に合わせた最適な施策を選択できるようになります。
| カテゴリ | 主な手法 | 目的・効果 |
| 1.戦略・基盤(土台作り) | EVP(価値提案)の設定・採用ペルソナの設計 | 自社の強みを明確にし、ターゲットを絞り込む。すべての施策の軸となる。 |
| 2.プル型(資産蓄積・ファン化) | 採用サイト/オウンドメディア・SNS(X、LinkedIn、TikTok等) | 自社のカルチャーやリアルな働く環境を伝え、中長期的な志オブ度を高める。 |
| 3.プッシュ型(即効性・認知拡大) | 求人広告/運用型広告・ダイレクトリクルーティング | 転職顕在層へスピーディにアプローチし、短期的な母集団を形成する。 |
| 4.ネットワーク型(つながり活用) | リファラル採用(社員紹介)・タレントプール/アルムナイ | 信頼性の高いマッチングを実現し、潜在層と継続的な接点を持つ。 |
すべての採用施策において、まずは自社の軸となる戦略と基盤の構築から始めるべきです。土台が曖昧なまま情報発信を広げてしまうと、ターゲット層のミスマッチが起き、コストが無駄になるからです。
具体的には、自社が提供できる独自の価値を言語化し、理想の人物像を明確に定義する施策がこれに該当します。ブレない基盤を作ることで、あらゆるマーケティング施策の一貫性と効果を高めることができます。
中長期的に安定した採用成果を狙うなら、求職者を引き寄せるプル型の手法が有効です。求職者が自発的に企業のファンになることで、入社後のミスマッチを大幅に減らせるためです。
自社が運営するオウンドメディアやSNSを用いて、働く人のリアルな声やカルチャーを日常的に発信し続けます。時間はかかりますが、一度構築すれば企業の貴重な採用資産として機能し続ける点が大きなメリットです。
短期的に確実な応募数を確保したい場合は、プッシュ型の手法を選択するのが最善です。転職活動を本格的に始めている顕在層に対して、ピンポイントで直接アプローチできるためです。
データを見ながら柔軟に予算や原稿を調整できる運用型広告や、求める人材に直接スカウトを送るダイレクトリクルーティングが該当します。狙ったタイミングでスピーディに母集団を形成したいときに、高い即効性を発揮します。
マッチング精度の高さと採用コストの抑制を両立させるには、ネットワーク型の手法が適しています。社内外の信頼できる繋がりを介することで、一般的な公募には出てこない優秀な潜在層へアプローチできるからです。
自社の社員から友人を紹介してもらうリファラル採用や、過去の接点をデータベース化して繋ぎ留めるタレントプールが挙げられます。企業のファンを起点とするため、エンゲージメントの高い採用が実現します。
効果的な採用マーケティングを実践するには、まず戦略と基盤の構築が必要です。発信の軸となる魅力の言語化と、ターゲットの明確化について解説します。
求職者に選ばれる企業になるためには、EVPの設定が極めて重要です。自社独自の働く価値を明確にしなければ、競合他社との人材獲得競争に埋もれてしまうからです。
具体的には、給与や制度といった条件面だけでなく、企業のパーパスや独自の組織カルチャーを言語化して求職者に提示します。自社ならではの魅力を一貫して発信することで、共感度の高い優秀な人材を惹きつけることが可能になります。
採用活動の効率を高めるには、詳細な採用ペルソナの設計が必要です。狙うべき人物像が曖昧なままでは、求職者に響くメッセージを発信できないからです。
単に必要なスキルや経験を並べるだけでなく、仕事に対する価値観や普段接しているメディアなど、個人のライフスタイルまで深く落とし込みます。ペルソナを具体化することで、採用チーム全体の認識が一致し、最適な手法やコンテンツを選定できるようになります。
自社の魅力をじっくりと伝え、求職者を引き寄せるプル型の手法を紹介します。中長期的な採用資産となる、メディアやSNSの具体的な活用方法です。
入社後のミスマッチを未然に防ぐには、採用サイトやオウンドメディアの運営が効果的です。求人票だけでは見えないリアルな職場環境を伝えることで、企業のファンを育てる土台となるからです。
実際の社員インタビューや、1日の仕事の流れ、過去の失敗談といったコンテンツを継続的に発信します。求職者が自発的に深い情報にアクセスできる環境を整えることで、志望度の高い応募を増やすことができます。
現代の採用活動において、SNSの活用は認知拡大とカルチャー伝達に欠かせません。メディアごとに利用者の層が異なるため、ターゲットに合わせた使い分けが求められるからです。
主要な3つのSNSを活用した具体的なアプローチ方法を解説します。
ビジネス層や専門職を効率的に採用するには、LinkedInの活用が最適です。実名制ofビジネスSNSであるため、個人のキャリアやスキルを正確に把握した上でアプローチできるからです。
日常的に業界のトレンドや自社の経営思想を発信し、親和性の高いプロフェッショナルとの繋がりを構築します。転職潜在層に対して直接メッセージを送り、関係性を深めることで、質の高いダイレクト採用が実現します。
親近感を持たせ、カルチャーマッチを重視する採用には、Xの活用が向いています。リアルタイムな情報拡散力に優れており、企業の日常や働く人の雰囲気をカジュアルに伝えられるからです。
社内のちょっとした出来事や、社員の生の声をテキスト中心でスピード感をもって発信し続けます。求職者との距離感を縮め、企業のリアルな空気感を身近に感じてもらうことで、親和性の高い応募に繋がります。
若手層や未経験層への認知を爆発的に広げるには、TikTokやInstagramのショート動画活用が強力です。視覚的かつ直感的な情報に慣れている若い世代には、テキストよりも動画の方が圧倒的に記憶に残りやすいからです。
職場の風景や、社員同士の飾らない掛け合いをテンポの良いショート動画にまとめて配信します。文字だけでは伝わりにくい職場の安心感や楽しさを直感的に伝えることで、心理的な応募ハードルを下げることができます。
急ぎで人員を補充したい場合や、狙った時期に母集団を形成したいときには、プッシュ型の手法が適しています。自社から求職者へ能動的にアプローチすることで、短期間で確実な成果を狙うことができるからです。
具体的な2つの広告手法について、それぞれの特徴と効果的な活用方法を詳しく解説します。
転職活動を始めている層へスピーディにアプローチするには、運用型求人広告の最適化が欠かせません。求職者の検索キーワードに連動して求人を露出できるため、精度の高い母集団をすぐに形成できるからです。
Indeedや求人ボックスなどが代表例であり、データを見ながらリアルタイムで原稿や予算を調整していきます。効果測定を繰り返してクリック率や応募率を高めることで、採用単価を抑えながら必要な人数を短期間で確保できます。
転職サイトに登録していない優秀な人材に認知してもらうには、ターゲット広告配信が有効です。勤務地や職種、個人の興味関心で細かくセグメントを切り、潜在層の日常的なWeb行動の導線上に広告を出せるからです。
Meta広告やYouTube広告を活用し、自社の採用サイトや魅力的なカルチャーコンテンツへと誘導します。今すぐ転職を考えていない層であっても、日常的に自社の情報を目にする機会を増やすことで、将来的な応募に繋がります。
マッチング精度の高さと採用コストの抑制を両立させるには、ネットワーク型の手法が適しています。社内外の信頼できる繋がりを介することで、一般的な公募には出てこない優秀な層へアプローチできるからです。
自社の見えない資産を有効に活用するための、具体的な2つの手法を解説します。
ミスマッチのない優秀な人材を低コストで獲得するには、リファラル採用の仕組み化が有効です。自社のカルチャーや仕事内容を深く理解している社員からの紹介であるため、入社後の定着率が非常に高くなるからです。
単に誰か紹介してくださいと呼びかけるのではなく、専用のツールを導入したり、紹介手当などの制度を整えたりして、社員が声をかけやすい環境を作ります。自社への愛着を育てるインナーブランディングと並行して進めることが成功の鍵です。
中長期的に優秀な人材との接点を維持し続けるには、タレントプールとアルムナイの運用が適しています。過去に面接した人や退職者との繋がりをデータベース化しておくことで、転職のタイミングが来た際にスムーズに声をかけられるからです。
定期的なメルマガ配信や限定イベントの開催を通じて、自社の最新情報を届けながら緩やかな関係性を保ち続けます。公募にかかる広告費を大幅に削減しつつ、自社への理解が深い即戦力を採用できます。
自社に合った手法を選ぶには、すべての施策を網羅する必要はありません。採用の課題やターゲットの特性、自社のリソースに合わせて絞り込むことが成功への近道です。
最適な手法を選択するための3つの判断基準を解説します。
現在の採用活動における課題を明確にすることが先決です。ボトルネックとなっているフェーズによって、投入すべき手法が全く異なるためです。
例えば、認知不足で応募が来ない場合は運用型広告などのプッシュ型施策が必要ですが、辞退率やミスマッチが多い場合はオウンドメディアなどのプル型施策が有効になります。自社の課題を正しく特定することが、無駄のない投資へと繋がります。
採用したいターゲットが普段どこで情報収集をしているかを特定することが重要です。ターゲットの生息地に合わせなければ、どんなに魅力的なコンテンツも届かないためです。
エンジニアなどの専門職であればビジネスSNSやリファラル、若手層であればショート動画など、ターゲットの属性に合わせて手法を絞り込みます。相手の行動特性を理解することが、確実なアプローチの第一歩です。
自社が利用できる予算と手間に合わせて手法を選ぶ必要があります。どれだけ優れた手法であっても、運用を継続できなければ十分な成果得られないためです。
以下の表を参考に、自社の体制に合った現実的なアプローチを選択してください。
| 投資できるリソース | 推奨するアプローチ | 具体的な手法 |
| 予算:高、手間:低(お金はあるが、人事の手が回らない) | 即効性重視の投資型 | 運用型求人広告の代理店運用 |
| ダイレクトリクルーティング | ||
| 予算:低、手間:高(予算は出せないが、社内は協力的) | 資産蓄積・ファン作り型 | SNS運用 |
| リファラル採用 | ||
| 予算:中、手間:中(じっくり腰を据えて仕組みを作りたい) | 中長期のブランド構築型 | EVPの設定からサイト刷新 |
| タレントプールの構築 |
採用マーケティングの成果を最大化するには、複数の手法を組み合わせるハイブリッド運用が重要です。単一の施策だけでは補えない弱点を、相互にカバーし合えるためです。
効果を高める具体的な組み合わせについて解説します。
即効性のあるプッシュ型施策と、資産となるプル型施策を同時に走らせるのが定石です。短期的な応募数を確保しつつ、中長期的な採用コストを抑える体制を両立できるためです。
例えば、ダイレクトリクルーティングで直接声をかけつつ、スカウトを受け取った求職者の受け皿として採用サイトを整備する組み合わせが挙げられます。攻めと守りの手法を組み合わせることで、安定した採用活動が実現します。
リアルな情報発信と、応募のハードルを下げる工夫を組み合わせることが重要です。現代の求職者はタイパと透明性を重視しており、選考プロセスが複雑だと離脱してしまうためです。
SNSや動画で職場の舞台裏をありのままに見せつつ、最初の接点はカジュアル面談からスタートできる手軽さを整えます。信頼感の醸成とスムーズな選考導線を設計することで、最終的な内定承諾率を高めることができます。
A:採用のボトルネックを特定し、ターゲットの行動特性に合わせて絞り込むことです。
A:運用型求人広告やダイレクトリクルーティングなどのプッシュ型手法が最適です。
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