「幸福学」研究の第一人者、前野隆司氏と共同研究したサーベイ『ソラミドWell-being』を通して、次世代の自由でフラットな組織を模索する


SWGsとは持続可能なウェルビーイング目標を意味し、SDGsの次に注目されている新しい目標概念です。SDGsが環境問題などのマイナスを減らす課題解決を目指すのに対し、SWGsは人や社会の幸福を設計の中心に据え直す点が最大の特長です。
本記事で解説するSDGsとの主な違いは、以下の通りです。
本記事は慶応大の前野教授と共同でウェルビーイング計測ツールを独自開発し、経営支援を行う株式会社スカイベイビーズが監修しています。現場の疲弊を防ぎ、組織の持続可能性を高めるための実践的なヒントを、プロの視点から解説します。
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株式会社スカイベイビーズ 代表取締役/クリエイティブディレクター
クリエイティブや編集の力でさまざまな課題解決と組織のコミュニケーションを支援。「自然体で生きられる世の中をつくる」をミッションに、生き方や住まい、働き方の多様性を探求している。スカイベイビーズでは、コーポレートサイト、採用サイト、オウンドメディアなどジャンルを問わず様々なWebサイトの制作・運用の支援まで幅広く手掛ける。
SWGsは「Sustainable Well-being Goals」の略で、持続可能なウェルビーイング目標を意味します。2030年に期限を迎えるSDGsに続く、ポストSDGsの新たな潮流として注目される目標概念です。
SDGsが地球を持続させるデザインなら、SWGsは人のつながりと心を持続させる社会デザインと言えます。日本と海外で異なる意味を持つこの言葉について、基本的な定義を解説します。
SWGsは2030年以降を見据えて、慶應義塾大学の研究者を中心に提唱されている日本発の社会構想です。SDGsが経済成長を前提とした開発目標であるのに対し、SWGsは人や社会の幸福を社会設計の中心に据え直す点を特徴としています。
従来の社会構造では、事業成果や数値を優先するあまり、個人のウェルビーイングが後回しにされがちでした。SWGsは、成長の追求から幸福の基盤化へとパラダイムシフトを図り、持続可能な社会の実現を目指しています。
人や組織の良好な状態を第一の基盤として整えることが、この構想の目的です。
SWGsという言葉は、日本と海外で用いられる文脈や対象範囲が大きく異なります。日本では社会システム全体の持続可能な幸福を目指すマクロな構想ですが、海外では個人の健康管理や持続可能な人事戦略を指す言葉です。
英語圏のビジネスやヘルスケアの領域では、無理のない健康目標や従業員の健康を年間で支える施策として扱われています。海外のSWGsは国連の公式な目標ではなく、個人のライフスタイルや企業のウェルビーイング施策の文脈で活用されています。
このように海外ではミクロな持続可能性で、日本ではマクロな社会設計という明確な違いが存在します。
従来の効率や成果を優先する社会構造では、人と組織の持続可能性を保つことが難しくなっています。SWGsが今必要とされる3つの社会的背景について、順に解説します。
SDGsの取り組みにおいて、多くの企業や現場で手詰まり感が生まれています。SDGsが環境破壊や人権侵害などのマイナスを抑え込むリスク管理に留まりやすく、新しい価値や活力を生む動機になりにくいためです。
規定の目標に事業を当てはめる活動だけでは、成果を求める焦りから現場の疲弊を招くこともあります。マイナスを減らす対応にとどまらず、人の心や関係性の質というプラスの土台を築くアプローチへの転換が求められています。
現代社会の価値観は、物質的な拡大から人々の充足や幸福感の向上へとシフトしています。GDPに代表される経済指標の伸びが、必ずしも個人の人生満足度や幸福度に比例しないことが明らかになってきたためです。
特に成熟社会を迎えた日本においては、右肩上がりの成長だけを追求するモデルは限界を迎えています。成果や数量を追い求める時代から、一人ひとりが生きがいを感じられる質の充実を目指す時代へ、社会全体の評価軸が変わり始めています。
成果主義やKPIの過剰な追求は、現場で働く人々が静かに燃え尽きていく構造的な原因となっています。効率や短期的な合理性を優先するシステムの中では、人間が目標達成のための手段として扱われてしまうからです。
仕事とプライベートで自分を分断させる構造が続くと、個人の全体性が失われエネルギーが枯渇します。燃え尽きを防ぐためには、制度の改善にとどまらず、個人のウェルビーイングを経営や社会の第一の基盤として組み込む必要があります。
SDGsとSWGsは、持続可能性を目指す点では共通していますが、そのアプローチや価値観には大きな違いがあります。目指すゴールや評価指標、前提とする持続可能性の3つの視点から両者の違いを比較して解説します。
| 比較項目 | SDGs | SWGs |
| 目指すゴール | 誰一人取り残さない(課題の解決) | すべての人の真の幸福(望ましい状態の創造) |
| 評価指標 | 貧困率やGDPなどの客観的・数値的指標 | 人生満足度やつながりなどの主観的・質的指標 |
| 前提とする持続可能性 | 持続可能な開発・経済成長 | 開発至上主義からの脱却・地球の限界(プラネタリー・バウンダリー) |
SDGsとSWGsでは、目指すべきゴールの質が根本的に異なります。SDGsが貧困や環境破壊といった社会のマイナスを減らす課題解決に焦点を当てるのに対し、SWGsは人々や地域が望ましい状態を創り出すプラスの実現を目的としています。
マイナスをゼロにするリスク管理だけでは、人や組織に内発的な活力や新しい価値は生まれにくいのが実情です。受動的な課題の克服にとどまらず、すべての人が真の幸福感を抱いて生きられる状態を能動的に創造することが、SWGsの目指すゴールです。
評価指標における双方の違いは、客観的な数値から主観的な質へと軸足を移している点にあります。SDGsはGDPや貧困率や就学率といった定量的なデータで進捗を測定しますが、SWGsは人生満足度や関係性の質といった主観的で定性的な指標を重視します。
数値目標や効率だけを追い求めると、現場で働く人間の全体性が見えなくなり、心の疲弊につながりかねません。一人ひとりが実際に幸福を実感できているかという、実感値を評価軸に据えることがSWGsの大きな特徴です。
前提とする持続可能性の捉え方において、両者には明確な差異が存在します。SDGsは持続可能な開発や経済成長を前提としたフレームワークですが、SWGsは開発至上主義から脱却し地球の限界を前提とします。
プラネタリー・バウンダリーの概念に基づき、経済活動を地球の再生能力の範囲内に収めつつ、世代を超えた公平性を担保します。単に事業システムを維持するためのリソースとして人間や環境を扱うのではなく、人の心と自然環境の双方を持続させる設計思想がSWGsです。
SWGsは個人の幸福にとどまらず、社会や地球環境までを含めた多層的なウェルビーイングの達成を目指しています。相互に深く関わり合う3つのウェルビーイングについて、それぞれの定義と重要性を解説します。
個人のウェルビーイングとは、身体的で精神的な健康だけでなく、一人の人間としての全体性が満たされた状態を指します。職場や学校などの場面ごとに役割を演じ分け、自分を分断させるような働き方や生き方では、心の持続可能性を保てません。
単なる一時的な利益の獲得ではなく、自身のあり方と仕事が繋がり、内発的な充足感や生きがいを感じられることが重要です。自分らしさを犠牲にせず、自然体でいられる土台を整えることが、個人のウェルビーイングの起点となります。
社会のウェルビーイングとは、人々が豊かな関係性や信頼で結ばれ互いに支え合える環境が実現している状態です。どれほど個人の環境を整えても、社会や組織の側に分断や過度な競争が存在していては、持続可能な幸福は生まれません。
効率や生産性ばかりを追い求めるのではなく、安心して関われるコミュニティや関係性の質を高める、余白のある設計が必要です。誰もが取り残されず、他者と調和しながら関われる構造を作ることが、社会全体の幸福度を高めます。
地球環境のウェルビーイングとは、人間の経済活動が地球の再生能力の範囲内に収まり、自然生態系と調和している状態です。どれほど人間社会が豊かになっても、その基盤である地球環境が破壊されてしまえば、私たちの幸福も維持できないからです。
SWGsにおいては、環境を単なる事業のリソースとして扱うのではなく、人間も含めた巨大な循環システムの一部として捉えます。将来世代の機会や豊かな自然を奪うことなく、地球全体の限界の中で持続可能な調和を保つことが不可欠です。
SWGsへの取り組みは、企業と個人の双方に持続可能な価値をもたらします。組織の基盤強化と個人の心身の充足を実現する具体的なメリットについて詳しく解説します。
企業がSWGsに取り組むことで、成果優先の経営から人や組織のウェルビーイングを基盤とした経営へと進化できます。
SWGsの実践は従業員の燃え尽きを防ぎ、定着率を大幅に向上させます。成果や数値を優先して人をすり減らす構造から脱却し、働く人が良好な状態でいられる環境を第一の基盤として整えられるからです。
従業員が自身の存在と仕事をつなげられるようになると、組織へのエンゲージメントが高まり、離職率の低下に直接つながります。人を単なるリソースではなく、経営の基盤として大切に扱うことが、組織全体の持続可能性を高める結果を生みます。
SWGsは従業員の内発的な意欲を引き出し、新しい価値やイノベーションを生む土台となります。KPIや効率を追い求める焦りからは、真の創造性は生まれず、心理的安全性を伴うウェルビーイングな環境こそが挑戦を支えるからです。
自分のあり方を切り離さずに仕事へ情熱を注げる組織では、社員自らが課題を見つけ、解決に向けたアイデアを生み出すようになります。成果を後からついてくるものとして捉えることで、組織の挑戦力とイノベーションが促進されます。
SWGsを重視する経営姿勢は、優秀な人材の獲得や社会的信頼の向上に大きく貢献します。特に若手世代を中心に単なる売上規模ではなく、自分のウェルビーイングが守られ社会に貢献できる職場を選ぶ傾向が強まっているためです。
人の持続可能性を第一に考える企業理念や風土は、求職者にとって強い魅力となり、採用面での大きなアドバンテージとなります。結果として、人的資本経営を体現する企業としての評価が高まり、長期的な企業価値の獲得に結びつきます。
個人がSWGsの視点を取り入れることで、日々の生活や仕事におけるストレスから解放され、自分らしく生きられます。
SWGsを意識することで、仕事とプライベートで自分を演じ分ける分断から解放されます。場面ごとに役割としての自分を切り離す生き方は、エネルギーを消費し、心の疲弊を招いてしまうからです。
職場の自分も素の自分も一人の人間として統合し、自分のままで仕事や社会に関われるようになると、心身の消耗を抑えられます。自分を偽らずに、自然体でいられる状態をつくることが、心の持続可能性を保つ鍵となります。
SWGsのアプローチは、短期間での無理な目標設定による燃え尽きや挫折を防ぎます。極端な数値目標に挑むのではなく、自分の価値観と紐づいた無理のない行動を、少しずつ日常に溶け込ませる設計だからです。
一時的な結果や評価に一喜一憂せず、自分のペースで持続可能な取り組みを積み重ねることができます。プレッシャーに潰されることなく、長期にわたって健やかに挑戦を続けられる生活基盤が整います。
SWGsは、表面的な報酬や評価を超えた本質的な生きがいや充足感をもたらします。自分自身の価値観に根ざした活動や他者との良好な関係性の中で、自分の役割を感じられるようになるためです。
仕事や日々の行動に自分なりの意味を見出せるようになると、主観的な幸福感や人生の満足度が大きく高まります。数値で測れない豊かな価値を大切にすることが、人生全体の質を向上させることにつながります。
SWGsの推進には大きな価値がある一方で、従来型の構造や評価基準に起因する課題も存在します。企業と個人の双方が直面する、代表的な課題について解説します。
企業がSWGsを導入するにあたっては、従来の経営構造や評価システムの変更に伴う難しさがあります。
従来の効率や成果を最優先する経営構造から抜け出すことには、大きな難しさが伴います。短期的なKPIや合理性を追い求めるシステムが染み付いている組織では、ウェルビーイングを第一の基盤に置く転換に強い抵抗が生じるからです。
制度の表面的な見直しだけでは、燃え尽きを生む構造は変わらず、経営者が利益とウェルビーイングの双方に向き合う覚悟が求められます。売上や効率を最優先してきた評価軸を根本から再設計することが、大きなハードルとなります。
SWGsの取り組み成果は、短期間での数値化や可視化が極めて困難です。主観的な幸福感や関係性の質といった指標は、財務指標のように即座に結果が現れず、事業成果との因果関係を証明するのに時間がかかるからです。
数値に依存してきた経営環境では、短期的な投資対効果が見えない施策への投資に対して、懐疑的な声が上がることも少なくありません。主観的データを測定し、中長期的な視点で成果を見守る組織的な粘り強さが必要です。
ウェルビーイングの向上と企業の収益確保をいかに両立させるかという実務的な課題が存在します。働く人の環境を整えたり、対話のインフラを整備したりするには、時間や予算などのリソース投資が不可欠だからです。
稼ぐ力が伴わなければ理念だけが空転し、逆に収益ばかりを追えば現場の人間がすり減るという矛盾に直面しがちです。理想論に終わらせず、人を育てる投資と収益を生む事業構造を統合する難しさがあります。
個人がSWGsを実践する上では、これまでの価値観や環境からの脱却に関する難しさが存在します。
長年染み付いた役割としての自分を切り離す生き方から脱却することは、容易ではありません。職場や学校など場面ごとに自分を演じ分けることに適応してきたため、自分の全体性を出すことに不安や抵抗を感じるからです。
素の自分やあり方を仕事とつなげる感覚を掴めないと、分断前提の生活から抜け出すことが難しくなります。仕事と自分を切り離すことが正しいという、従来の固定観念を解きほぐすプロセスが必要です。
SWGs的な取り組みは、変化が緩やかであり、短期間で劇的な成果を感じにくい難しさがあります。目に見える数字や急速な変化を期待してしまうと、結果が出ない時期に焦りや疑念が生じ、行動が途切れやすくなるからです。
一時的なやる気やモチベーションに頼った目標設定では、途中でエネルギーが枯渇し、元の状態に戻ってしまいがちです。劇的な変化を求めず、自分のペースで無理のない行動をシステムとして日常に溶け込ませる工夫が求められます。
個人のウェルビーイングは、自分一人だけの意志で完結させることが困難です。個人の幸福感や安心感は、所属する組織の風土や周囲との関係性の質に大きく影響を受けるからです。
自身が統合的な生き方を目指しても、所属する環境が効率や過度な競争を強制する構造であれば、摩擦が生じます。自分自身の意識変革だけでなく、安心して関われる周囲の環境や関係性の後押しが必要となります。
SWGsの理念はすでに先進的な企業や自治体において、具体的な施策として導入され始めています。人や社会や地球環境の調和を実現し、持続可能な幸福社会を目指す国内の先駆的な5つの取り組み事例をご紹介します。
| 項目 | 内容 |
| 企業・団体名 | コマニー株式会社 |
| 参考URL | https://www.comany.co.jp/swgs/ |
| 事例概要 | 間づくりを軸とした経営 |
| 梯川流域の環境保全 | |
| 完成品が見える空間創出 |
パーティション等の製造を行うコマニーは、義務感のSDGsからワクワク感を原動力とするSWGsへシフトすべく宣言を実施しました。自社の強みである間づくりを経営の中心に据え、個人のウェルビーイングから地域や地球の幸福へ波及させる経営モデルの実装を目指しています。
事業や商品など、経営の全領域で間づくりを実践しています。単なる製品提供にとどまらず、人と人、人と地球の適切な関係性を整え、調和をもたらす仕組みです。
全ての人が幸福感を実感できる、持続可能なウェルビーイング経営を具現化しています。
本社を置く小松市の梯川流域を単位として、ネイチャーポジティブ活動を推進しています。山から里や川から海までの一体的な環境保全に取り組むプロジェクトです。
地域に根差した循環と、持続可能な自然環境の復元に楽しみながら貢献しています。
工場内にカフェのような休憩空間を設置し、従業員が製造した部品がどのような空間になり役立っているかを映像等で共有しています。
製品と顧客、作り手との関係性を繋ぎ直す取り組みです。働く人間の全体性を大切に扱い、従業員のやりがいやウェルビーイング向上を図っています。
| 項目 | 内容 |
| 企業・団体名 | 富山県 |
| 参考URL | https://www.pref.toyama.jp/documents/55166/toyamasgws.pdf |
| 事例概要 | 人社会地球の調和を目指す |
| 県民目線の政策立案を推進 | |
| 自治体初のSWGs宣言 |
富山県は、全国の都道府県で初めてSWGs宣言を発表しました。2030年以降を見据え、経済目標の追求だけでなく、人々の幸せや社会の豊かさと地球環境の持続可能性が調和したウェルビーイング先進地域を目指しています。
従来のSDGsのように、課題ごとへ個別にアプローチする手法から脱却しています。人のウェルビーイングと社会の持続性、地球環境の保全という3領域を一体として捉える設計思想です。
相互に調和した循環型の地域づくりを政策の基盤として進めています。
客観的な経済指標のみに頼らず、県民一人ひとりが実感する実感値や幸福感を指標化して重視しています。政策の評価軸を数値から主観的な質へと移す画期的な取り組みです。
県民目線に立ち、誰もが豊かさを感じられる行政施策や地域課題解決を展開しています。
自治体として全国に先駆けてSWGs宣言を行うことで、地域から持続可能な幸福社会のモデルを発信しています。行政と企業と市民が一体となってSWGsのビジョンを共有するアプローチです。
分断のない統合された社会に向けて、地域価値を高める取り組みを先導しています。
| 項目 | 内容 |
| 企業・団体名 | 日本航空株式会社 |
| 参考URL | https://www.jal.com/ja/futuremap/ |
| https://press.jal.co.jp/ja/release/202510/009070.html | |
| 事例概要 | 二地域居住と旅アカデミー |
| 医療連携による再訪の旅 | |
| サステナブルな移動の実現 |
航空運送事業を展開する日本航空は、移動の本質を関係やつながりの創造と再定義して、SWGs宣言を発表しました。自社の将来像を示すマップを策定し、移動を通じて人や地域と地球環境の調和を実現するために取り組んでいます。
地域と人々を結ぶ専門部署を設置し、二地域居住の推進や学びを通じた交流を行う旅アカデミーを展開しています。現地での対話や体験を通じ、多様な人々が地域社会と深く関わるコミュニティを創出する活動です。
関係性の質を高めることで、社会のウェルビーイング向上に貢献しています。
高齢や病気により移動が困難な人々に対し、医療や介護の専門職と連携した移動支援を提供しています。
故郷や思い出の地への再訪を可能にする、心の持続可能性を支えるサービスです。誰もが旅を諦めずに、自分らしいウェルビーイングを実現できる社会を目指しています。
環境負担を減らすため、代替航空燃料の活用推進や車両のEV化を進め、CO2排出実質ゼロを目指しています。地域と連携した森林やサンゴなどの自然保全活動をあわせて実践する取り組みです。
事業を地球の再生能力の範囲内に収める、ネイチャーポジティブな活動を推進しています。
| 項目 | 内容 |
| 企業・団体名 | 幸海ヒーローズ |
| 参考URL | https://sachiumi.com/swgs/ |
| 事例概要 | コンブ養殖による海域再生 |
| 銭湯でのコンブ湯の実施 | |
| 農業畜産へのコンブの活用 |
横浜市金沢区の漁師等と連携する幸海ヒーローズは、コンブ養殖を軸に海と陸をつなぐプロジェクトを展開しています。未来へのバトンタッチとしてSWGsを掲げ、コンブの有効活用を通じて、地球や人の健康の全てを豊かにする循環を目指しています。
磯焼け対策としてコンブの養殖を行い、海洋生態系の豊かな回復とCO2吸収を推進しています。コンブが育つことで小魚や生物が集まり、持続可能で美しい海の環境を取り戻す取り組みです。
地球環境のウェルビーイングを直接的に向上させる仕組みとして機能しています。
地元の銭湯でコンブ湯を提供し、利用者の身体の癒やしや健康増進をサポートしています。
身近な風呂体験を通して、参加者に海の現状や環境問題への関心を持ってもらう工夫です。地域コミュニティにおける人との温かい関わりを広げ、関係資本を豊かにしています。
規格外コンブを農地の肥料に活用して美味しいお茶等を栽培し、家畜の飼料に混ぜてメタンガス削減を図る実証実験を実施しています。
海の恵みを陸の産業へ還元し、自然環境の保全と経済活動を統合するプロジェクトです。分断をなくし、循環型の社会づくりに大きく貢献しています。
| 項目 | 内容 |
| 企業・団体名 | サカタウエアハウス株式会社 |
| 参考URL | https://www.sakata.co.jp/service/edu01/ |
| 事例概要 | 現場環境の改善と空調導入 |
| 共育理念による人材育成 | |
| 太陽光発電による環境貢献 |
倉庫物流事業を展開するサカタウエアハウスは、持続可能な物流業の実現に向け、独自のSWGsを設定しています。関係者と共に育つ共育の理念のもと、過酷になりがちな現場環境の改善や地域への配慮を通して、サプライチェーン全体の幸福度向上を図っています。
倉庫の加工場への空調設備設置や空調服、防寒着の支給等により、安全で快適な作業環境を整備しています。来訪するトラックドライバーへ飲料を提供するなど、現場を支える人々の心身の負担軽減に努める施策です。
働く人をシステムの道具として扱わず、ウェルビーイングの基盤を整えています。
従業員だけでなく、顧客や協力会社、地域社会と共に育ち合う共育の考え方を採用しています。
学びと成長の機会を共有し、関わるすべてのステークホルダーが共に高め合い、信頼関係を深められる環境を作る取り組みです。企業の枠を超えた統合的なつながりを生み出しています。
自社倉庫の屋根へ自家消費型太陽光発電システムを導入し、CO2排出量を削減しています。チャリティー自販機の導入や地域清掃活動への参加などをあわせて行う活動です。
事業成長と地球環境のウェルビーイングを矛盾なく両立させる、持続可能な社会への調和を目指しています。
SWGsを組織や生活に根付かせるには、理念を掲げるだけでなく、日常の構造を変える工夫が必要です。企業と個人が持続可能な幸福を実現するための具体的な実践のコツを解説します。
企業がSWGsを形にするには、単なる制度の導入にとどまらず、組織のOS自体をアップデートする必要があります。
自社のコア技術や事業の価値が、誰のウェルビーイングに寄与するのかを再定義することが実践の第一歩です。環境配慮などの新しい活動を無理に追加するのではなく、既存の事業が持つ社会的な意味を見つめ直すことが本質だからです。
例えば、製品が最終的にどのような空間で役立っているかを現場で共有すれば、働く人の誇りややりがいにつながります。本業の強みと社会の幸福を接続することで、無理のない持続可能な経営モデルが構築されます。
SDGsの課題解決に伴う義務感から脱却し、ワクワク感を原動力とするアプローチへ転換することが重要です。マイナスを減らすという使命感だけが先行すると、現場のスタッフが疲弊し、燃え尽きてしまうからです。
組織の理念を成果ではなく、働く人の充足を軸に設計し、自分たちの仕事がどのようなプラスの価値を生むのかを対話する場を設けます。内発的な動機を引き出すことで、結果として持続的な成果が後からついてくる組織に変わります。
効率化や生産性のみを追求するのではなく、組織のシステムの中に意図的な余白を設計することが不可欠です。人間を手段として扱うような分断された構造のままでは、どれだけメンタルケアを導入しても根本的な解決には至らないからです。
社員が役割としての自分を脱ぎ捨てて、自然体で関われる対話のインフラや仕事以外のつながりを持てる時間を意図的につくります。成果を急がず、ウェルビーイングを第一の基盤として整えることが、組織の長期的な成長を支えます。
個人がSWGsを日常に取り入れるには、生活の中にある分断をなくし、統合へ向かう意識のシフトが重要です。
義務感や使命感ではなく、自分自身が心地よいと感じる日常の楽しみを起点に行動することが、継続のコツです。モチベーションに頼った極端な目標設定は、必ず波があり、結果が出ない時期に挫折を引き起こしやすいからです。
例えば、地域の銭湯に通ってコミュニティと交流したり、旅行を通じて現地の人とつながったりと、無理のない活動を生活に溶け込ませます。自分の心身の充足を満たす行動が、結果的に周囲の幸福にもつながる状態を目指します。
仕事用の自分や家庭用の自分といった場面ごとの人格の切り替えをやめ、一人の人間としての全体性を取り戻すことが大切です。分断を前提とした生き方は、エネルギーを激しく消費し、静かに心をすり減らしていく原因となるからです。
仕事だからと自分のあり方を切り離すのではなく、自分自身の価値観と行動を一致させて、日々のタスクに向き合います。どんな場面でも自分のままでいられる統合された状態をつくることが、心の持続可能性を保つ鍵です。
職場や家庭以外に自分が自分らしくいられる第三のつながりを持つことが、個人のウェルビーイングを強固にします。単一の価値観や成果主義のコミュニティにしか属していないと、そこでつまずいた際に居場所を失ってしまうからです。
利害関係のない地域活動や趣味の集まりなど、余白のある社会設計の中で多様な人々と関わる時間をつくります。安心できる複数の居場所を持つことで、分断を超える自己統合の土壌が育まれます。
株式会社スカイベイビーズは、ウェルビーイングを社会設計に埋め込むための具体的な進め方を提唱しています。経営や教育や地域の3つの領域における実装のアプローチを解説します。
経営におけるSWGsの第一歩は、成果ではなく充足を軸にした目的設計を行うことです。企業理念を掲げるだけでなく、働く人が自分の存在と仕事を分断させずにつなげられる環境を作ることが重要だからです。
理念が心の支えとして機能し、人が自分のままで貢献できる組織は、離職率ではなく幸福度で測られます。制度を整える前に人を手段として扱う構造から脱却し、ウェルビーイング経営へとOSをアップデートする進め方を推奨しています。
教育領域における進め方は、知識の詰め込みから自己統合を育むアプローチへの転換です。学校教育においても役割に縛られるのではなく、感情や他者との関係を育みどう生きるかを中心に置く必要があるからです。
非認知スキルやメタ認知を教育の中心に置き、分断を超える社会を育てる土壌を作ります。場面ごとに人格を切り替える生き方を見直し、一人の人間としての全体性を統合するサポートが求められます。
政策や地域社会におけるSWGsの実装は、第三のつながりと余白を設計することが鍵となります。都市は効率を追い求めすぎ、地方は余白を失いつつあり、経済成長だけで社会を測る時代は終わったからです。
人が安心して出入りできる関係資本を作り、統合された自分で関われる余白を社会に残すことが政策レベルでの進め方です。指標を生産性だけでなく、ウェルビーイングの総量で測り、人が自然体で生きられる地域づくりを支援します。
SWGsの概念を社会に実装し、将来の時代を本格的に迎えるためには、いくつかの課題を乗り越える必要があります。単なる理念から具体的な社会のOSへと進化させるための今後の展望について解説します。
SWGsを組織に定着させるためには、主観的なウェルビーイングを可視化し、適切に評価する仕組みが不可欠です。これまでの経営は、売上などの客観的数値に偏り、人のつながりや心の持続可能性を測る指標を持っていなかったからです。
従業員の人生満足度や関係性の質を独自の指標で定量化することで、ウェルビーイング経営の投資対効果を明確にすることができます。私たちも大学機関と連携して、ウェルビーイングの計測ツールの独自開発を行っていますが、目に見えない価値を社会設計に埋め込む技術が今後の鍵を握ります。
※参考:ウェルビーイング計測ツール『ソラミドウェルビーイング』
持続可能な幸福を実現するには、単発的な取り組みを超えて、幸福感が社会全体で循環する仕組みが必要です。現代の分断された構造の中では、特定の誰かが燃え尽きることで、別の誰かの利益が成り立つ歪みが生じやすいからです。
作り手と使い手が感謝を伝え合えるプラットフォームや、地域と企業が共に育つ生態系を作ることで、この分断を乗り越えられます。関係人口を増やし余白のある社会設計を行うことで、統合された社会へと進化し関わる全ての人にウェルビーイングが還元されます。
日本発のマクロな社会構想であるSWGsは、海外で培われたミクロな実践ノウハウと融合することでさらに実効性を高めます。社会全体の構造を逆転させるアプローチと、個人が燃え尽きを防ぐための日常的な習慣づくりは、相互に補完し合う関係にあるからです。
組織のOSをウェルビーイング中心に書き換える日本の思想に、海外で実践されている個人の行動設計の手法を組み込むことで実行力が増します。グローバルな視点で両者の知見を統合することが、新しい持続可能性のスタンダードを世界へ発信する原動力となります。
A:SDGsが環境問題などのマイナスを減らす課題解決を目指すのに対し、SWGsは人や社会が望ましい状態となるプラスの幸福創造を目的としている点です。
A:人を単なるリソースではなく、経営の基盤として大切に扱うことで、従業員の燃え尽きを防ぎ定着率や内発的なイノベーションが向上する点です。
成果優先の組織構造から脱却して、従業員の心身の持続可能性を高めたいとお悩みの際は、業界や規模を問わずウェルビーイング経営支援サービスを手掛ける株式会社スカイベイビーズへご相談ください。
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※なお、スカイベイビーズのウェルビーイング力向上支援サービスページはこちらです。より詳しく知りたい方はぜひご覧ください。
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