Journal

職場でウェルビーイングを高めるコミュニケーションの2つのポイント

働き方の多様化が進む現代において、多くの企業に注目されている「ウェルビーイング」。従業員のウェルビーイングを高めるためには、職場の人間関係が良好であり、安心感を持って働けることが重要です。つまり、従業員同士のコミュニケーションに鍵があるということです。この記事では、従業員のウェルビーイングを高めるためのコミュニケーションの2つのポイントと弊社で取り組んでいる実践例をご紹介します。

この記事の監修者
Masato Yasui

株式会社スカイベイビーズ 代表取締役/クリエイティブディレクター
クリエイティブや編集の力でさまざまな課題解決と組織のコミュニケーションを支援。「自然体で生きられる世の中をつくる」をミッションに、生き方や住まい、働き方の多様性を探求している。スカイベイビーズでは、コーポレートサイト、採用サイト、オウンドメディアなどジャンルを問わず様々なWebサイトの制作・運用の支援まで幅広く手掛ける。

職場でウェルビーイングを高めるコミュニケーションの2つのポイント

従業員のウェルビーイングを高めるコミュニケーションのポイントは2つです。

  1. コミュニケーションの量を増やす
  2. コミュニケーションの質を高める

それぞれ詳しく見ていきましょう。

コミュニケーションの量を増やす

コミュニケーションの量が不十分であると、疎外感を抱く従業員が出てきてしまう可能性が高まります。特にリモートワークが普及したことにより、「報連相はしているが、雑談がまったくない」「チームで会話する機会が激減した」といった声が多く聞かれるようになりました。

業務に関することだけではなく、日々の何気ないやりとりがないと、自分が職場でどう見られているのか、どれだけ信頼されているのかがわかりづらくなり、働く上での不安が大きくなってしまいます。

そのため会話の機会を意識的に増やし、社員間の「つながり」を生み出すことが重要です。

コミュニケーションの質を高める

コミュニケーションの量がいくら多くても、質が低いコミュニケーションでは、かえってストレスを生み、逆効果になることもあります。質が低いコミュニケーションとは、雑談が形式的になってしまったり、相手の気持ちに配慮しない一方的な会話になってしまったりすることです。

「こちらの話は聞いてもらえていない」「話はできるけど、理解してもらえない」と感じる従業員も出てきてしまうと、従業員同士の信頼関係が崩れてしまう原因となりかねません。

コミュニケーションの質につながる要素としては以下のようなものが挙げられます。

  • 傾聴と共感
  • 適切なフィードバック
  • 非言語コミュニケーション
  • 自己開示

これらの要素を高めることで、コミュニケーションの質が向上し、社員間の深い「信頼」を育む土台となります。

ウェルビーイングを高めるコミュニケーションのコツ

ウェルビーイングを高めるコミュニケーションのコツを以下の2つに分けてご紹介します。

  1. コミュニケーションの量を増やすコツ
  2. コミュニケーションの質を高めるコツ

コミュニケーションの量を増やす施策とコミュニケーションの質を育む施策に分けてご紹介します。

1. コミュニケーションの量を増やすコツ

職場内でのコミュニケーションの量を増やすコツは、以コミュニケーションの取りやすい環境を整えたり、コミュニケーションが取れる機会を増やすことです。具体的には、以下のようなものに取り組んでみるといいでしょう。

  1. ミーティングの際にチェックイン・チェックアウトの時間を設ける
  2. 社内チャットツールを導入し、雑談専用のチャンネルを設ける
  3. オフィスをフリーアドレス化する
  4. ランチ会や飲み会などの社内イベントを実施する

どの施策にも共通している点は、形式的に実施をしてもあまり効果がないということです。業務に直接関係しない雑談や小さなやりとりは、一見無駄なものに思われがちであるため、これらの施策は形骸化しがちです。

「コミュニケーションの量を増やす施策になぜ取り組むのか」を職場に共有した上で、取り組む必要があります。まずは職場内で「雑談や小さなやりとりはとても重要なことだ」という共通認識を持ち、これらの施策に取り組むようにしましょう。

2. コミュニケーションの質を高めるコツ

職場内でのコミュニケーションの質を高めるコツは、以下4つの要素を意識してコミュニケーションを取るようにすることです。

  1. 傾聴と共感
  2. 適切なフィードバック
  3. 非言語コミュニケーション
  4. 自己開示

ひとつずつ詳しく見ていきましょう。

1. 傾聴と共感

質の良いコミュニケーションには、傾聴と共感が欠かせません。「傾聴」とは、単に相手の話を聞くだけでなく、その背景にある感情や意図に意識を向ける行為のことで、「共感」とは、その感情や意図を理解し、寄り添う行為のことです。

例えば、部下がミスを報告してきた際に、原因を追求したり、解決策を提示したりするだけではなく、まずその背景にある部下の考えに意識を向けるようにしましょう。ミスをしたことに対してどう思っているのか、どう感じているのかを聞き、「それは大変だったね」といった共感の言葉を添えることで、部下は安心して話をすることができるようになります。

2. 適切なフィードバック

フィードバックの伝え方も、質の良いコミュニケーションには欠かせない要素です。フィードバックをする際には以下の点に注意して行いましょう。

  • フィードバックの目的を明確にする
  • ネガティブなフィードバックだけではなく、ポジティブなフィードバックもする
  • 具体的でかつ、行動に焦点を当ててフィードバックをする
  • 根拠も提示してフィードバックを行う
  • フィードバック後には、相手の状況や行動を継続的に確認し、フォローアップを行う

一方的に話すのではなく、相手の意見も確認しながらフィードバックを行うことも忘れないようにしてください。

3. 非言語コミュニケーション

コミュニケーションというと言葉に焦点を当てがちですが、言葉以外の表情や視線、姿勢、体の動きといった非言語的要素も非常に大切です。以下の点に注意を向けるようにしましょう。

  • 相手の目をしっかりと見る
  • 柔らかい表情で話を聞く
  • 適度に頷きながら、話を聞く
  • 相手の声のトーンや話すスピードに合わせる
  • 姿勢を正して、話を聞く

非言葉的要素は言語のメッセージと一致していることで、より効果的なものになります。

4. 自己開示

相手に安心して話してもらうためには、自分の考えや感じていることを適切にオープンにすることが重要です。「実は私も、若い頃に同じようなミスをしたことがあるよ」といった一言が、相手の緊張をほぐし、「この人なら本音で話せる」と感じさせるきっかけになります。自己開示は弱さを見せることではなく、信頼関係を築こうとする意思表示だと認識し、積極的に行なっていくようにしましょう。

スカイベイビーズで取り組んでいるウェルビーイングを高めるコミュニケーションの実践例

私たちスカイベイビーズでは、コレクティブストーリーハーベスティングを定期的に行うようにしています。コレクティブストーリーハーベスティングとは、経験や学びを「物語」としてひとりのメンバーが話し、それぞれ異なる視点で他の複数のメンバーが深く聴き、フィードバックを行うことで、集合知的な学びを得る手法のことです。

具体的な取り組んでいる内容は、以下の通りです。

  1. 5名1グループに分かれる
  2. 話し手を1名、聞き手を3名、観察者を1名決める
  3. 話し手は「人生の転機になった出来事」を3分ほどで話す
  4. 聞き手はそれぞれ「価値観(話し手が大切にしていることは何か?)」、「課題克服(どのように障害を乗り越えたのか?)」、「ターニングポイントと変化(どの瞬間が重要だったのか?感情はどのように変わっていったのか?)」の異なる視点に分かれて話を聞き、感じたことを話し手にフィードバックする
  5. 話し手はフィードバックを聞いてみた感想を話す
  6. 観察者は気づきや学びを共有する

私たちはこれを月に1度ある全メンバーが参加する会議の最後に、いくつかのグループに分かれて実施しています。コレクティブストーリハーベスティングを行うことで、メンバーとのコミュニケーションの量も、質も高まっています。

日々のコミュニケーションを改善し、ウェルビーイングの向上を

職場でのウェルビーイングを高めるには、制度や環境だけでなく、日々のコミュニケーションの「量」と「質」が鍵となります。2つのポイント意識して、職場内のコミュニケーションの改善にぜひ取り組んでみてください。

一人ひとりが丁寧なコミュニケーションを心がけることで、安心して働ける職場が生まれ、組織全体の活力へとつながっていくはずです。

ちなみに、「うちの職場のコミュニケーションはウェルビーイングな状態にあるんだろうか?」と気になった際には無料・登録も不要でウェルビーイング度合いを測定できる「ソラミドウェルビーイング(しごととあなたのウェルビーイング診断)」をご利用ください。

全52問の設問に選択式でポチポチと押して答えるだけで、現在のウェルビーイング度合いがどのくらいで、どう改善すればよいのか?のヒントがわかります。所要時間は約5分です。

あなたのウェルビーイング度合いを無料診断

今のしごとは本当に自分に合っているのか気になったら『ソラミドWell-being』で診断してみましょう。

あなたは今、はたらく中でウェルビーイングな状態にありますか?

今の仕事をしていて幸せか?
満たされているか?
幸せでないなら、何が問題か?

などを、52問の設問に選択式で回答すれば約5分で診断できます。ぜひトライしてみてください。

貴社の魅力を引き出す
ブランディングなら、
私たちにお任せください!