職場の雰囲気が悪い原因とは?組織崩壊から回復した7社の実例と対策

「職場の雰囲気が悪い原因や実例、その対策」をお探しの方へ。職場の空気が悪化する根本原因は、社員個人の問題ではなく「会社の成長に対するマネジメントの仕組み不足」や「目的の不在」にあります。

具体的には以下の3点が主な原因です。

  • 目的(WHY)の不在と過度な数字偏重
  • 経営陣と現場の対話・仕組み不足
  • カルチャーフィットを軽視した採用

本記事では、慶應義塾大学・前野隆司教授と共同でウェルビーイング診断ツールを独自開発し、企業のウェルビーイング経営支援を手掛ける株式会社スカイベイビーズ監修のもと、組織崩壊から回復を遂げた7社の実例を交え、雰囲気悪化の原因と対策を徹底解説します。

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この記事の監修者
Masato Yasui

株式会社スカイベイビーズ 代表取締役/クリエイティブディレクター
クリエイティブや編集の力でさまざまな課題解決と組織のコミュニケーションを支援。「自然体で生きられる世の中をつくる」をミッションに、生き方や住まい、働き方の多様性を探求している。スカイベイビーズでは、コーポレートサイト、採用サイト、オウンドメディアなどジャンルを問わず様々なWebサイトの制作・運用の支援まで幅広く手掛ける。

職場の雰囲気が悪化した会社の実例

急成長のひずみやマネジメント不足により、職場の雰囲気が最悪な状態(組織崩壊)に陥った7社の実例をご紹介します。経営トップ自らが過去の失敗を認め、泥臭い立て直しのプロセスを公開している学びの深い事例です。

つむぎ株式会社の事例

項目内容
会社名つむぎ株式会社
参考URLhttps://www.wantedly.com/companies/company_9514841/post_articles/278371

ある部署において離職率が40%に達し組織崩壊状態に陥りました。トップダウンの売上目標が先行し組織の存在意義やWHYの共通認識が現場になかったことが原因です。

新部長が現場への同行で安心と安全を醸成し、全メンバーと毎月1on1を実施して自己実現をサポートしました。さらに組織としてのワクワクする未来と役割を明確に提示することで、3年後には離職率が一桁台にまで下がり全社トップの生産性を誇るグループへと生まれ変わりました。

ICONIC Co., Ltd.の事例

項目内容
会社名ICONIC Co., Ltd.
参考URLhttps://www.wantedly.com/companies/iconic/post_articles/278423

組織が拡大する中で売上ばかり追っているなどの不満が噴出し、大量退職や競合ビジネスを裏で進める者が現れるなど組織コンディションが最悪の状態に陥りました。事業展開を急ぐあまり仕組みが欠如し、社長の熱量だけで引っ張る属人的な構造が限界を迎えたためです。

カルチャーにマッチするかを重視し採用基準を厳格化するとともに、報酬体系や評価制度を抜本的に見直しました。経営者自身もビジョンだけでなく仕組みに落とし込む重要性を認識しました。

スキルティ株式会社の事例

項目内容
会社名スキルティ株式会社
参考URLhttps://note.com/skillty0217/n/n8d16dd3fad13

離職率が40%に達し次々と人が辞めていく離職ドミノが発生した苦しい状況が綴られています。そこからトップとしてどのように従業員エンゲージメントの向上に向き合い、様々な施策を打ってV字回復させたのかがまとめられています。

会社への愛着や信頼を取り戻すプロセスが描かれており、この深刻な組織崩壊という辛い実体験を乗り越えたこと自体が、現在の自社事業への強い説得力に繋がっているという内容が記載されています。

株式会社I-ne(アイエヌイー)の事例

項目内容
会社名株式会社I-ne(アイエヌイー)
参考URLhttps://note.com/yoheionishi_ine/n/n7ace1674b0f0

社員が一気に300名を超えたら組織が崩壊した話として当時の状況が綴られています。当時の自分には300人の会社を経営するスキルがなかったと社長自らが非を包み隠さず認め、そこからどのように経営陣の意識を変え、理念や評価制度を見直して組織を改善していったのかがまとめられています。

経営トップの視点から書かれており、会社の雰囲気が悪化する根底にある透明性の欠如などに対し自己開示を行っている内容です。

株式会社ダイニー (dinii)の事例

項目内容
会社名株式会社ダイニー(dinii)
参考URLhttps://note.com/maochil/n/n29170e4f9417

組織崩壊するまで気づけなかった5つのこととして、やる気のないオフィスや飲酒未遂など雰囲気が最悪だった当時の様子を告白しています。社長自身が採用や人事から逃げていたことが根本原因であると猛省し、そこからCEO自身が採用にフルコミットする体制へ移行しました。

バリューを狂気的に浸透させることや、オフィスでは徹底して社長として振る舞うといった具体的なアクションで熱量の高い組織へと立て直した軌跡が克明に書かれています。

サイボウズ株式会社の事例

項目内容
会社名サイボウズ株式会社
参考URLhttps://cybozushiki.cybozu.co.jp/articles/m006321.html

2005年頃は離職率が28%に達し、採用難や売上低迷に陥り社内は疲弊して雰囲気が非常に悪かった過去が詳細に語られています。当時の殺伐とした社内の様子やブラック企業とまで言われた状況から、どのように経営陣が向き合いボロボロから挑んだのかが書かれています。

働き方改革を通じて制度や風土を改善し現在の状態を作り上げた軌跡が、当時の失敗談を含めて多数の記事で生々しく公開されている内容です。

株式会社グッドパッチの事例

項目内容
会社名株式会社グッドパッチ
参考URLhttps://note.com/naofumit/n/n028df2984256

急成長のひずみから離職率が激増し組織とカルチャーの崩壊に陥った過去を公開しています。なぜ組織崩壊が起きたのか、社内の雰囲気がどのように悪化し経営陣と社員の間にどう溝が生まれたのかという原因分析がなされています。

そこからコアバリューの再策定によってどう組織を立て直しエンゲージメントを回復させたのかという、Goodpatchが取り組んだ組織デザインの2年間の軌跡が克明に記されています。

実例からわかる職場の雰囲気を悪化させる原因

急成長を遂げた7社の事例を分析すると、職場の雰囲気が悪化する背景には共通の構造的な問題があることが分かります。会社の成長スピードに対して、経営陣の意識や組織の仕組みが追いつかなくなった際に生じる5つの根本原因を解説します。

1. 目的の不在と過度な売上偏重

会社の規模拡大や売上目標ばかりが先行し、現場の社員が何のためにこの仕事をしているのかという目的を見失うことで、組織は急速に疲弊します。ビジョンや大義名分よりも目先の数字が優先されると、仕事へのモチベーションを維持できなくなり、結果として社内の空気が冷え切ってしまいます。

  • つむぎの事例:トップダウンの売上目標(ノルマ)だけが下ろされ、なぜこの組織があり、なぜこの戦略をやるのかという共通認識がなかったことが現場の疲弊を招きました。
  • ICONICの事例:組織が拡大する中で売上ばかり追っているという不満が噴出しました。ビジョンや大義名分よりも数字が優先された結果、心が離れていきました。

2. マネジメントの仕組み不足

社員数が数十名から数百名へと急増する過程において、創業初期のような社長の熱量や背中を見せるだけの属人的なマネジメントは必ず限界を迎えます。中間管理職の育成、適切な評価制度、報酬体系といった組織を支えるインフラの構築が成長スピードに追いつかないと、不満が蓄積し組織が破綻します。

  • I-neの事例:社員が一気に300名を超えた際、社長自身に300人の会社を経営するスキル(仕組み化のノウハウ)が不足していたことが崩壊の引き金になりました。
  • ICONICの事例:中間管理職が乏しく、社長1名に依存した構造のまま事業展開を急いだ結果、評価制度や報酬体系といった仕組みの構築が追いつかず、組織が破綻しました。

3. 対話不足と心理的安全性の欠如

組織が大きくなると経営陣と現場の間に物理的・心理的な距離が生まれます。ここで相互の対話を怠ると経営陣への不信感による溝が深まり、離職ドミノなど最悪な状態に陥ります。

安心して意見を言える環境がないまま放置されることで、孤独感や不安が蔓延し、結果として職場の雰囲気を大きく損ないます。

  • グッドパッチの事例:急成長のひずみによって、経営陣と社員の間に深い溝が生まれました。
  • つむぎの事例:改善策として現場への同行や毎月全員との1on1を行い、安心・安全(心理的安全性)を醸成するのに丸1年を費やしたことからも、崩壊当時は圧倒的なコミュニケーション不足と不安が蔓延していたことがわかります。

4. 経営陣の組織づくりへの関与不足

事業を伸ばすことやプロダクト開発ばかりに目が行き、経営トップが採用や組織づくりから逃げたり優先順位を下げたりした瞬間に、カルチャーは崩壊し始めます。経営陣自身が社内の手本として振る舞わず、人事課題を後回しにすることは、社内の秩序を乱し、従業員のやる気を削ぐ最大の要因となります。

  • ダイニーの事例:社長自身が採用や人事から逃げていたことや、オフィスで社長として振る舞っていなかったことが、やる気のないオフィスや社内秩序の乱れを生む根本原因でした。

5. カルチャーフィットを軽視した採用

人手不足だからといって、自社の理念や価値観への共感を軽視して採用を急ぐと、組織の根幹が揺らぎます。スキルや能力だけを重視した数合わせの採用は、価値観のズレによる社内での衝突や反体制派を生み出す原因となり、結果として全体の雰囲気を濁し、既存社員のモチベーションまで低下させてしまいます。

  • ICONICの事例:改善策として能力やスキルだけでなく、カルチャーにマッチするかを重視し、合わないメンバーの採用を止めたとあるように、崩壊の背景にはカルチャーフィットを無視した採用の弊害(反体制派の台頭など)がありました。

職場の雰囲気が悪い状態がもたらす4つの悪影響

職場の雰囲気悪化を単なる居心地の悪さとして放置すると、企業活動の根幹を揺るがす深刻な経営リスクへと発展します。7社の事例から共通して見られる、組織と個人を蝕む4つの具体的な悪影響について解説します。

離職ドミノの発生

職場の雰囲気が悪化し、経営陣や会社に対する不信感が一定の限界を超えると、ひとりの退職をきっかけにして次々と優秀な人材が辞めていく現象が起こります。人が減ることで残された社員に業務のしわ寄せがいき、心身の疲労が蓄積してさらに雰囲気が悪化するという負のループに陥ります。

この状態になると、もはや現場の努力だけで食い止めることは非常に困難になります。

  • スキルティ・つむぎの事例:共に離職率40%という異常事態に陥り、一度退職者が出ると雰囲気が悪いからという理由で連鎖的に人が辞め続ける現象が起きました。
  • サイボウズ・グッドパッチの事例:サイボウズは離職率が28%に達し、グッドパッチでも急成長のひずみから大量離職が発生し、組織の存続自体が危ぶまれる事態となりました。

モラルと規律の崩壊

会社に対する諦めや不満が社内に蔓延すると、社員の意識が顧客への貢献や事業の成長ではなく、会社への反発や不満の共有に向かってしまいます。その結果として職場の規律が失われ、組織内に派閥や対立が生まれるなど秩序が保てなくなります。

ひどい場合には、就業中の態度が悪化するだけでなく、会社に牙を剥くような深刻な問題行動を引き起こす原因にも繋がってしまいます。

  • ダイニーの事例:雰囲気が最悪だった時期にはやる気のないオフィスとなり、あろうことかオフィスでの飲酒未遂が起きるなど、完全にモラルが崩壊していました。
  • ICONICの事例:不満を持った社員の中から社内に反体制派ができる在職中にも関わらず裏で競合ビジネスを進めるといった、会社に牙を剥くような深刻な事態まで発生しました。

採用難と企業ブランドの低下

内部の雰囲気が悪い状態が続くと、その事実は必ず外部の求職者や顧客にも漏れ伝わっていきます。退職者による口コミサイトへのリアルな書き込みなどで悪評が立つと、企業としてのブランドイメージは致命的に傷つきます。

その結果、どれだけ多額の採用予算をかけても優秀な人材が集まらなくなり、組織を再建するための新しい血を入れることすら困難な状況に陥ってしまいます。

  • サイボウズの事例:離職率が高く雰囲気が最悪だった当時は、外部からブラック企業と揶揄されることもあり、深刻な採用難に陥りました。
  • I-neの事例:社員が300名を超えて組織が崩壊した際、経営陣への不信感から会社の魅力が伝わらなくなり、組織を立て直すまでは新たな人材の定着も難しい状態でした。

生産性の低下と業績の悪化

心理的な安全性が失われ、仕事の目的を見失った組織では、社員はただ怒られないことや目前のノルマをこなすことだけにエネルギーを使い果たしてしまいます。自発的で創造的なアイデアや前向きな挑戦は全く生まれなくなり、組織全体の活力が失われます。

こうした状況が続くことで業務の生産性は著しく低下し、最終的には売上や利益といった会社の業績悪化へと直接的に結びつきます。

  • つむぎの事例:売上目標だけが先行し、目的を共有されないまま走らされた現場は極度に疲弊し、結果として組織としての生産性が著しく低下していました。
  • サイボウズ・グッドパッチの事例:組織内の溝が深まり、雰囲気が悪化した時期は、両社ともに売上低迷や業績への悪影響という痛手を負っています。

職場の雰囲気を良くするには?

職場の雰囲気を根本的に改善するには、表面的な施策ではなく経営陣の姿勢と組織の仕組みの両輪を変える、整える必要があります。

具体的には、以下のコツを踏まえ、自社に合った方法で進めていきましょう。

  • 日常の行動やプロセスを可視化して称賛する
  • 部署を越えた交流を意図的に仕組み化する
  • トップ自らが率先垂範して行動で示す

より詳しくは下記記事で成功企業7社の実例を交えて解説していますので合わせてお読みください。

※関連記事:職場の雰囲気を良くするには?7社の実例から学ぶ具体的な方法とコツ

職場の雰囲気が悪い原因・対策に関するまとめ

Q:職場の雰囲気が悪くなる根本的な原因は何ですか?

A:会社の急成長に伴うマネジメントの仕組み不足や、経営トップと現場の対話不足、目的(WHY)の不在が主な原因です。

Q:雰囲気が悪い状態を放置するとどうなりますか?

A:離職ドミノの発生やモラルの崩壊、深刻な採用難を引き起こし、最終的に業績悪化という大きな経営リスクに直結します。

「社内の雰囲気を根本から改善したい」「連鎖的な離職を防ぎ、活気ある組織を作りたい」とお悩みでしたら、業界や規模を問わず企業のウェルビーイング経営支援を手掛ける当社・株式会社スカイベイビーズにぜひご相談ください。

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※なお、スカイベイビーズのウェルビーイング力向上支援サービスページはこちらです。より詳しく知りたい方はぜひご覧ください。

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